様々な効果がある重曹、どんな時に使えるのかその効果・作用をまとめてみました。これを知っておくことで、このサイトで紹介している使い方以外にも多くの使い方が生まれてくると思います。
中和作用
重曹の主な特徴が、アルカリの性質。そのため、酸性の物質と出合うと中和する作用があります。
まずは汚れ落とし。たとえば皮脂は肌表面で分解され、酸性の脂肪酸に変わります。台所の油汚れも放っておくと酸化します。これを重曹のアルカリ性が中和。すると脂肪酸が水溶性になり、汚れがスッと落ちやすくなります。シャツの襟やお風呂の汚れも、もとは皮脂。だから重曹で中和されるのです。
また電気的な中和作用もあります。重曹が水に溶けると、解離して重炭酸のマイナスイオンができますのこれがプラスに帯電している汚れに付着。電子の反発作用で、汚れを引き離すといつ働きが。油汚れやほこりに効果的です。
油となじむ作用
水と油は、お互いはじきあう間柄。でも食器などの油汚れを落とすには、水となじむようにする必要があります。その仲介役を果たすのが重曹。重曹には油となじんで汚れを落とす、いわば界面活性剤に似た作用があるのです。
しかも、固まってしまった油汚れでは、重曹のパワーに限界がありますが、とろりとした油汚れにたっぷりふりかけると、しっかりなじみ、べとつきを取ってくれます。
固まってしまった油汚れには、重曹に粉石けんを組み合わせて、パワーアップさせて使いましょう。油汚れを浮きあがらせて、しっかりなじませます。
自然な素材の組み合わせでも無理なく汚れを落とせます。
消臭作用
中和作用が消臭効果を促します。においには酸性とアルカリ性があります。たとえば魚の生臭さや体臭は、メルカプタンなど酸性の成分がメイン。こうした酸性のにおいを、重曹のアルカリ性が中和。ほかの香りでごまかす芳香剤と違い、においをもとから絶つのです。
発泡作用
重曹の作用の中でもよく知られているのが、パンやケーキをふくらませる作用。アメリカで重曹が使われ始めたのも、この働きによるものでした。
重曹の成分である重炭酸は、酸性の物質と出合うと、炭酸ガスを出します。また加熱すると、重曹の成分が分解して、やはり炭酸ガスが発生。この炭酸ガスの泡が、パン生地をふくらませるのです。ちなみに細かい泡が出るのは同じですが、熱と酸では反応の過程が異なります。酸を加えるとより多く泡が出るのです。
この発泡作用を利用して、天ぷらのころもに入れてフワッと揚げたり、酸性のレモンや水と混ぜて、炭酸水を作ることもできます。
研磨作用
重曹はサラサラした白い粉です。その粒状で使うことで研磨作用として働きます。一般に使われているクレンザー等を想像してもらうと分かりやすいと思います。キッチン周りでは油汚れ・水回りではカビ等を落とす時にこの研磨効果が役に立ちます。
この研磨効果というのも重曹の優れている部分で、固すぎず柔らかすぎずという所の固さの成分でごしごしと洗っても鉄やステンレス、プラスチックよりも柔らかいため傷がつきにくいのが特徴です。
そのためキッチン周りの物からプラスチック製品がよく使われているお風呂周りの掃除にも適しています。
さらに重曹の良いところは水分を含むと研磨効果のある粒の形状が丸みを帯びるということ、研磨成分を十分に持った状態のまま丸みをおびた形状になることでクレンザーよりも傷がつきにくいものになってくれるのはとても優れた性能です。
このことからも美容の目的で使用される際にも肌を傷つけにくいという効果もあります。